ウェルスナビ

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2018年8月25日土曜日

保険は賭けと一緒なのか

FPサンライズです。
現代社会は医療や衛生管理によって人生100年時代と言われるように長寿化しています。 かつては「死亡のリスク」とどう向き合うかということが重要でしたが、今は死亡のリスクと同様に「生きるリスク」も考える必要がある時代に入ったといえます。
例えば、病気で死亡した場合、生命保険に入っていれば死亡保険金があり、残された家族を守る仕組みを整えることができました。
しかし、現在は病気になっても治療により、命を取り留めることが可能となり、死亡保険金の給付を受けることは少なくなりました。
しかしそれは病気を発病する前と同様の暮らしを治療後も送ることができるかどうかは別問題です。
仕事内容によっては体の負担の少ない部署に異動することになり、収入が下がります。
または治療のための通院が続き、仕事を休まざるを得ないなどの事例が実際に起こっています。
つまり経済的に苦しくなるリスクをケアする必要があることは今も変わっておらず、その形が変わっているだけと考えていいと思います。


保険料算定の根拠

生命保険は保険会社が儲かる仕組みになっていて賭けと一緒だから入らなくていいというネット記事を見ました。 確かに保険会社を運営するためにも費用のかかりますし、高度な数学によって導き出された確率によって設定された保険料は保険会社が利益を出せるように算出しているため、保険会社が儲かっているということに間違いはないと思いますし、高額療養費制度という健康保険がバックアップする制度も整っています。
だからと言って本当に保険に入らなくてもいいのでしょうか。
実際に家族を失うことになって保険金や給付金を受領した方は喜んで保険金を受領しているのでしょうか。
また、受領しないで保険料(掛金)を支払い続けることは本当に損なのでしょうか。


保険に入らない場合・・・

経済的な視点だけで考えれば受領しなければ何も得られませんので損をしたと言えます。
しかし保険に入らなくてもリスク管理をする必要は変わりません。
そうなると自らリスクを管理する必要があるため、貯蓄もしっかり計画的に行っていかなければなりませんし、病気をしないよう食生活を気にするようになると思います。
その時お酒が大好きな人は保険に入っている人と同じように飲むことができるでしょうか。安心して好きなものを好きなだけ食べることができるでしょうか。もともと健康的な生活が好きな方もいますので問題ない方もいるかと思いますし、本来それができれば病院に行く人も減って健康的な社会が実現するかもしれません。
しかし、それができない人が多いからこそ保険という仕組みが役に立っているのではないかと思うのです。そもそも子育て世代である20代から40代の方々が今から5年以内に
世帯主に万一のことが起きた際の収入減をカバーできる貯蓄がある事の方が少ないと思います。
つまり損をするという印象はそもそも保険会社にお金を預けて将来返ってくるという期待があるときに生じるのであり、最初から何が起きても安心した生活を送る仕組みにお金をかけていると思えば住宅ローンの金利と同様に割り切れるものになるのではないでしょうか。家族を失ってさらに経済的な苦労までするのではあまりにも酷な話だと思いますので、生命保険による保障を受けようと受けまいと安心した暮らしを送るためにどうするべきかという視点が大事で、そのために必要だと思う保険料であれば決して損ではないと考えられます。
とはいえ、上記は適正な保障があってはじめて安心した生活を送る仕組みとなるため、不足や掛け過ぎの保障は早急に見直す必要があります。

私は保険という仕組み自体に問題があるのではなく、今の自分に合った保険を選んでいるかどうかを考えないことこそに問題の本質があると思うのです。自分で調べることも大事ですし、わからない時に相談できる人がいるのといないのとでも人生の安心感に大きな差が出てくると思います。


2018年8月13日月曜日

独立(自営業または起業)をお考えの方へ

FPサンライズです。
日々まじめに仕事をして毎月給料をいただきながら、
その中でプライベートも充実させることを考えられるのがサラリーマンの魅力だと思います。

しかし、そのためには少なからず自分の意に反する事や嫌なことも
仕事だと割り切ってやっている方もいるのではないでしょうか。
そのような方は一度は転職や独立して自分の思いを形にできる仕事を思い描いたこともあると思います。
でも家族を思うと中々夢を追うよりも現実の安定を選ぶこともあるかもしれません。
今回はそのような方が知らないと損な話「再就職手当」についてお話いたします。

毎月支払っている雇用保険がどういう時に役立つか考えてみる

毎月給料から差し引かれている雇用保険についてどのようにお考えになられているでしょうか。
私の場合、サラリーマンになって10年以上経過していても雇用保険に対して
会社の事情によって働くことが困難になった際に役に立つものくらいの認識でおりました。

もちろん主にはそのような機能であり、そのため労使で折半するという仕組みなのですが、
自己都合つまり、冒頭述べた自身での今後のキャリア形成を描く場合にも役に立つ場合があります。
しかし、通常の転職の場合、就業中に次の仕事を決めて転職することが多いと思いますので、
この場合はこの再就職手当は受けられません。

独立をお考えの方でも就業中に準備を進めている方も多いと思いますが、独立をお考えの方ならば独立計画の進め方次第で受給可能なので資金手当てに有効な選択肢になると考え、お伝えいたします。

実際に前職の手取り1.5か月分の手当てを受けられました。

私は5月末で退職し、自営業にて事業を試みたのですが、
通常の自己都合での退職の場合、失業給付を受けられるのが退職から3カ月後からで その間の働き口がない場合に限り1カ月分ずつに支給されます。

つまり、6カ月間無収入状態になってはじめてMax3カ月分を受給できるのですが、
さすがにそれをあてにしていては家族にも影響を与えてしまいます。

そのため、再就職を早く決めた方への生活支援という形で支給されるのが再就職手当であり、
この再就職の定義に独立(自営業や起業)も含まれていることは意外と知られていないと思います。

私の場合、5月末に退職して7月末には再就職手当が振り込まれました。
さらに前職の給料は後払いだったため、5月分が6月に支払われていたため、 8月までの3カ月は安定して事業に専念できたのです。
しかも再就職手当に関しては課税所得に入りませんのでそれもうれしいです。

私は10年以上雇用保険料を支払っていて支給は初めてのケースでした。
支給額は直前の所得水準など人それぞれに違うと思いますのであくまで参考までにとご理解ください。

手続きも4回ハローワークへ行っただけ

また難しい手続きがあると面倒に思う方もいらっしゃると思いますが、
私の場合、失業認定を受ける時、失業者への説明会、
就職活動の報告(説明会に出れば問題なし)、最後に自営業を始めたとの連絡した時の4回でした。

説明会は午後から3~4時間かかった気がしますが、それ以外は所要時間も待ち時間含めて1時間もなく、
すぐ終わりましたので特に大変なことはありませんでした。
必要なものも会社から離職票をもらうことだけ忘れなければ
あとはハローワークの方が案内してくれましたので、大変なこともありませんでした。

以上、FPとしてお金の問題に少しでもお役に立てる情報になればと思い、
自分の経験をお話させていただきました。
FPサンライズ

2018年8月4日土曜日

源泉徴収という制度

FPサンライズです。
読者の方の多くは会社から給与支払いを受け、源泉徴収により課税関係は終了し、確定申告をしたことがないという方だと思います。私もそうでしたし、日本を支えてきた諸先輩方もその制度の下で一生懸命働いてこられたわけですので何の違和感もありませんでした。何より単純に手間もなく、楽でよいと考えていたのです。

これまでの常識を疑う

しかし、今は少し違います。何も考えず制度に任せることで何も知らないうちに損していることもあるのではないかと考えています。私は今後確定申告をいたします。それによりこれまでとの違いを検証することができますので、そちらはまたブログにもレポートを掲載させていただきます。

そもそも源泉徴収という制度の歴史をひも解くとWikipediaではイギリスをルーツにドイツが機能させて、第二次世界大戦後に先進諸国の税制に影響を与えたと書かれております。その背景には戦費の調達という目的があったといいますので、言い換えますと国(税を課す側)に都合の良い制度として確立されていったことになります。

私がこのように思うようになった理由は個人事業者や会社経営者はみんな確定申告をしてており、私が出会うそのような方々には余裕のある方々が多いからです。それは仕事を一生懸命しているからその分よく稼いでいるだけでしょと思われるかもしれません。確かにその通りだと思います。しかし、それだけではないというのが私の意見なのです。何故なら年収2,000万円の人は年収500万円の人の4倍働いていると言い切れるでしょうか。また、年収2,000万円の個人事業者や会社経営者と同じ年収2,000万円のサラリーマンは同様な生活水準をしているのでしょうか。

プライベートと仕事との境界があるかどうか

よく稼ぐとその分課税される仕組みが、累進課税制度ですので、高所得者ほど多く税金を支払います。しかし課税される対象を減らす仕組みもあるのです。所得を得るために要した経費や控除をうまく使うことによってプライベートと仕事をリンクさせることによって豊かな生活を実現させている方々が多くいることはご存知でしょうか。

サラリーマンは収入金額から給与所得控除など一定の控除を差し引いて受け取る手取り収入から仕事とは別であるプライベートに必要な買い物やサービスを利用します。
しかし、個人事業主や会社経営者はプライベートと仕事をリンクさせることもできるため、買い物やサービスを利用した費用を経費として計上すれば税金を支払った後の手取り額から支払う必要のある出費は少なくなり、貯蓄や投資に回せる金額が多くなります。それにより豊かになっていくことにもつながるっていくのです。

特に車や飲食費、旅行費用が大きいサラリーマンにとってその差が顕著に表れると思います。

少々難しい話だったかもしれませんが、とにかく細かい経費の支払いがない給与所得者(サラリーマン)は税を課す側にとってとりっぱぐれるリスクも少ないため、理想的な納税者なのですが、それが納税者にとっても本当に理想的なのかどうかは立ち止まって考えてみるべきなのではないでしょうか。

今後の働き方は変わり、副業が当たり前になるかもしれません。
それに伴い税の支払い方も変わる必要に迫られると思いますので、いい機会だと思います。

FPサンライズ